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○算数・数学から見えてくる世界 文/学林舎算数・数学顧問  深見 和孝

 年が明けて早々に、受験シーズンに入りました。先月は私立中学入試のヤマ場であり、今頃は、受験生や保護者の方々はホッとされているのでしょうか。
 つい最近、私のところに、今年度の私立中学入試問題の解答解説の執筆依頼がありました。これまで算数の問題集の執筆や公立中適性検査の解答解説の経験はあるのですが、私立中入試に関しては初めてのことでお引き受けしようかと迷ったのですが、私の出身中学の入試問題もあり興味半分にお引き受けしました。ところが、送られてきた入試問題を見てビックリ!これって高校受験の入試問題じゃないの?と思うようなものでして、これを小学生がどうやって解くのか、見当がつきません。とりあえず、中学・高校範囲の知識で解いて答えは書けたのですが、肝心の解説の書き方がわかりません。早速、注文先に連絡をして、「スミマセン。私にはムリです。」とキャンセルさせていただきました。私が受験生の頃とは入試問題の傾向がだいぶ変わってしまったのでしょうか。あの問題を小学生がどうやって解けるのか、そもそも小学生の学力を測るための問題なのか、不思議でなりません。 

 では、前回のコラムで出した「表現力」をみる問題について、正答例を紹介したいと思います。前回の問題は、「正n 角形の対称の軸はn 本ある」といえる理由を説明するものでした。



 上の図で、●は頂点、○は辺のまん中の点を表しています。この●と○の数と、対称の軸の本数の関係に着目して説明してみます。

【正答例】
 正n 角形で、正三角形や正五角形のようなn が奇数の場合と、正四角形や正六角形のようなn が偶数の場合に分けて考えます。
 まず、n が奇数の場合は、対称の軸は、「頂点と辺のまん中の点を通る直線」です。頂点はn 個、辺はn 本あるので、対称の軸はn 本あります。
 次に、n が偶数の場合は、対称の軸は、「2つの頂点を通る直線」と「2つの辺のまん中の点を通る直線」の2種類あります。頂点はn 個あるので、「2つの頂点を通る直線」の本数はn 本の半分です。辺はn 本あるので、「2つの辺のまん中の点を通る直線」の本数もn 本の半分です。これらを合わせて、対称の軸はn 本あります。
 よって、正n 角形の対称の軸はn 本あります。
 以上が、私なりの正しい説明です。言葉で説明するのはムズカシイですね。(つづく)