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【GAKURINSHA TOPICS】 学習の行き先 検定試験が意味するもの

 近年、小学生や中学生、高校生が、英検や漢検などをはじめとする検定試験を受検することは一般的になっています。学校や塾をあげて受検を推奨するケースも多くなっていますが、検定受検におけるメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。検定の種類やそれぞれの特徴についても合わせて紹介します。

<受検におけるメリット>
 第一に、受検者のモチベーションを上げることができます。特に小学生や中学生においては、学校の宿題やテスト以外で、自分の実力を試す機会はそう多くありません。そのような中で、検定を受検し、合格証をもらうことが勉強のモチベーションアップに役立っているようです。
 第二に、現実的な問題として、高校や大学の入学試験や高校・大学の卒業単位認定において、優遇される場合があります。詳細は後述の各検定の紹介に譲りますが、検定の合格者(資格取得者)には、内申点にプラス、入試結果に加点、合否判定考慮などの優遇措置が認められている学校が数多くあります。
 受検者のモチベーションアップや学習習慣の定着に加え、実際に高校や大学の入学試験で有利に働くということで、保護者だけではなく、学校や塾などが受検を後押しするケースが多くなっていると考えられます。

<受検におけるデメリット>
 受検におけるメリットについては大きいものがありますが、デメリットも少なからず存在します。
 まず、受検者への負担が大きい点です。検定試験に合格するためには、学校での学習やテスト勉強とは別に、自主的な学習を必要とする場合が多くなります。また、決められた範囲を学習すればよいわけではないため、時間的・体力的にも負担がかかります。
 次に、不合格だった場合、自信の喪失につながるおそれがあります。特に、受検に慣れていない小学生や中学生にとっては、不合格通知を自身の学力の否定と捉えてしまうケースがあり、その場合、学習のモチベーションを下げてしまうことになりかねません。
 特に、受検者が小学生や中学生である場合は、このようなデメリットについても目を向けることが必要です。

<各検定の紹介>
 小学生、中学生、高校生が受検できる検定をいくつか紹介します。

■日本漢字能力検定(漢検)
 漢字能力を測定する検定。漢字を「読む」「書く」という知識事項だけではなく、漢字の意味を理解し、文章の中で適切に使える能力も測定する。2015 年度の受検者数は210 万人以上。全国の高等学校および高等専門学校において、50%以上の学校が入試に漢検を活用している。(日本漢字能力検定協会の独自調査)
【学林舎関連教材:レベル別漢字練習プリント−小学校4年生〜中学生(漢字検定7〜2級相当)対象−】

■実用英語技能検定(英検)
 日本で最も有名な英語の検定試験。文部科学省が後援。「聞く・話す・読む・書く」の4 つの力を総合的に測定する。2015 年度の受検者数は320 万人以上。全国の高等学校および高等専門学校において、1000 校以上が英検資格保持者を優遇する認定校となっている。

■実用数学技能検定(数検)
 数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る記述式の検定。文部科学省が後援。算数検定(かず・かたち検定と11 級〜 6 級)と数学検定(5 級〜 1 級)に分けられている。2015 年度の受検者数は35 万人以上。全国の高等学校・高等専門学校・中学校において、690 校以上が一般・推薦入試において、各優遇措置や評価の制度を取り入れている。
 上記以外にも、読解力・思考力・表現力(言語運用能力)を測定する「論理文章能力検定」、理科の基礎力を基礎・応用・発展・管理の4 段階に分けて評価する「理科検定」、歴史に対する理解に加え、判断力・洞察力を測定する「歴史能力検定」などについても、学校によっては、入試において優遇制度が設定されています。
 これらの検定については、年々優遇措置を設定する学校は増えています。また、入試だけではなく、級を上げることで就職にも有利に働くことがありますので、大学生や社会人の受検者も多いようです。
 受検者の得意・不得意だけでなく、例えば志望校の優遇措置などについて調べておくことで、検定のより有効な活用に繋がるかもしれません。
                        (文/学林舎編集部)