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教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

【GAKURINSHA TOPICS】 塾の行き先 求められる塾の形態

 現在の日本には、およそ50,000 軒の学習塾が存在します。少子化が進む中で、学習塾は多様に変化しながら限られた顧客層を奪い合っているため、競争が激化しています。この市場競争に生き残るため、様々な形態の学習塾がつくられてきました。 
 では、実際にどのような学習塾があるのでしょうか。学習塾は、授業を受ける生徒の人数と、通塾目的によって分類することができます。まず、生徒の人数に着目すると、およそ5名以上の生徒を対象とする集団指導と、およそ4名以下の生徒を対象とする個別指導に大きく分類されます。通塾目的に着目すると、学校の補習としての補習塾と、受験対応を求められる進学塾に分類することができます。現在では、これらを組み合わせた、多様な形態の学習塾がみられます。また、パソコンや情報通信ネットワークなどのICT ツールの普及とともに、映像授業による指導形態も増えています。以下より、これらの指導形態について詳しく分析します。

□集団指導
 集団指導は、先生1人に対して多数の生徒を対象とする指導形態です。進学塾として集団指導を行う場合は、成績上位者を対象とすることが多く、上位校をねらった受験指導がなされます。補習塾として集団指導を行う場合は、学校の指導形態と類似することが多いです。
 集団指導は、先生側からの一方的な指導になりがちですが、一方で、他の子との競争心をあおるような指導をすることで、生徒同士が切磋琢磨し、成長を促すことが可能です。
 また、集団指導の中でも、生徒数を5名程度とした少人数の集団指導形態もみられます。

□個別指導
 個別指導は、先生1人に対して、1人〜4人程度の生徒を対象とします。この指導方法は、およそ30 年前に始まり、ゆとり教育をきっかけに普及しました。個別指導では、先生は個人の弱点を鑑みながら授業を進めることが可能で、生徒はいつでも質問することができます。保護者の視点からみると、生徒一人ひとりをみてくれているという安心感が得られることもメリットの一つです。さらに、他の習い事や部活などの都合に合わせて、授業のスケジュールを立てることが可能です。
 ただし、この指導方法は、成績上位層に対しては、競争相手がいないことから、逆に成績が落ち込むといったデメリットがみられます。加えて、授業料が比較的高額となります。

 また、個別指導のもう一つのパターンとして、自主学習を主軸とし、チューターによる質疑対応のみといった方法もあります。

□映像授業
 映像授業では、生徒がパソコンなどで、映像による授業を見ながら学習を進めます。教科やレベル、進度に応じて様々な映像授業がつくられているため、生徒それぞれに合わせた学習カリキュラムを立てて、受講することが可能です。また、有名な講師の授業を、全国どこの学習塾でも手軽に受講することができます。デメリットは、映像をぼんやりと見るだけの授業になってしまう恐れがあることです。
 多様な学習塾が存在する中で、とりわけ市場規模を伸ばしてきたのは個別指導の塾です。個別指導の塾は、2015 年現在、学習塾市場の約45%を占めています。ICT教育への関心が高まりつつある現代社会では、映像授業やタブレット端末などを用いた授業も取り入れながら、生徒一人ひとりに合わせた授業を展開していくことが求められているといえるでしょう。大学入試改革を控え、学校教育なども変化していく中で、柔軟に対応できる個別教育が、今後の学習塾の中心となっていくと考えられます。(文/学林舎編集部)