本文へスキップ

教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

【GAKURINSHA TOPICS】学習指導の行き先 教える指導から、支える指導へ

 近年、「自立学習指導」が広まりつつあります。
 今回は、この「自立学習指導」の重要性について考えてみたいと思います。

□自立学習とは
 自立学習とは、教師や保護者により与えられ学習する授業や宿題とはちがい、学習者に主体性をもたせ、自ら学ぶ姿勢を身につけさせる学習法を指します。また、「自立」を「自律」ととらえ、「自らを律し、目標設定、計画を立てた上で実行し、学習する」というところまでを指す場合もあります。受動的に与えられた授業や宿題だけをやるのではなく、学習者自身が能動的に勉強を進める学習法は1 つの理想的な学習スタイルだといえます。

□自立学習の方法
 自立学習を進めるには、目標設定→計画を立てる→実行する→自己評価→目標設定→…というサイクルを確立させる必要があります。
 多くある自立学習塾では、この目標設定や計画を、人やコンピュータで個別に管理し、カリキュラム化してアドバイスするといった方法をとっています。勉強自体は基本的に学習者に任せ、子供の意見を聞き、必要に応じてアドバイスをします。
 また、自立学習を身につけるために、「勉強」を教えるのではなく、「勉強の仕方」を教えることに力を入れている塾もあります。正しいノートの書き方、テスト対策の勉強の進め方などを教えることによって、学習者に自発的に学習を進めさせるというねらいがあります。

□自立学習指導の問題点
 自立学習は学習法として理想的であることは疑いようもありませんが、それをすべての学習者に定着させることは簡単なことではありません。自立学習のサイクル(目標設定→計画→実行→評価のサイクル)を定着させるためには、学習者にある程度の自立レベルが身についていることが必要になる、という一種の矛盾をはらんでいるのです。つまり、自立学習に向いている学習者にとっては、より効率的に学習が進められるようになりますが、向いていない学習者にとっては、能動的に学習することはできず成果が現れない、ということになってしまいます。
 個人の向き・不向きに左右されるということは、どのような学習法でも同じですが、「自立学習指導」というものが、どの学習者にとっても有効で万能な学習法であるとはまだ言えません。
 また、「自立学習指導」を掲げる塾が増えている背景として、少子化による塾の減収があることにも触れておきます。生徒の減少に伴い、人件費が少なくてすむという理由で自立学習指導に移行した塾が少なからず存在しています。学習法の素晴らしさだけではなく、そのような「塾側の事情」によるところもあるのです。
 いくらかの問題点をはらんでいるとはいえ、自立学習の学習法を習得すれば、単に学習内容の理解や成績アップだけではなく、将来、社会のなかで、自分自身で物事を考え、問題点を見つけ出し、決断し、行動できる人になるための重要なトレーニングとなります。
 勉強だけではなく、実生活においても、目標を達成するための計画を立て、実行することを意識することが大切です。(文/学林舎編集部)