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教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

【GAKURINSHA TOPICS】教育の行き先 学習指導要領改訂について

 2017 年3 月、文部科学省より新学習指導要領が公示されました。小学校は2020 年、中学校は2021 年から、この学習指導要領にもとづいた教育が始まります。
 学習指導要領は、時代の変化に応じて、およそ10 年ごとに改訂されてきました。今回の改訂は、1947 年に公示された学習指導要領から9 度目の改訂になります。
 今回の改訂では、子どもたちの資質や能力をより確実に育てることを方針に掲げています。少子高齢化や情報化が進み、激しく変化していく社会において、子どもたちが社会の課題に対して主体的に取り組めるように、「何ができるようになるか」が明確に示されました。その上、現行の学習指導要領の枠組みや教育内容を維持しつつ、知識への理解の質をさらに高めることも方針に掲げています。
 実際の学校現場において、大きく変化するポイントは次の3つです。

(1)小学校での「外国語」の導入
 「外国語活動」の授業は、小学校5・6 年生に対して行われていましたが、今回の改訂によって小学校3・4 年生から行われることになります。さらに、小学校5・6 年生では、「外国語」という教科を設け、「外国語活動」で行われる「聞く」「話す」という学習に加え、「読む」「書く」もあつかう、より高度な学習が行われます。「外国語活動」では「英語に慣れ親しむこと」を目標にしていますが、「外国語」では「コミュニケーション能力の基礎を養うこと」を目標にしています。
 グローバル化が進む社会の中で、子どもたちに確実に英語力を身につけさせようという取り組みです。

(2)アクティブ・ラーニングの導入
 アクティブ・ラーニングとは、子どもたちが能動的・主体的に取り組む学習方法のことをいいます。この学習方法は、教師が一方的に授業を行うのではなく、子どもたちが主体的にあらゆる課題に取り組んでいくものです。具体的には、発見学習や問題解決学習、体験学習、教室内でのグループ・ディスカッションなどがあり、この活動を通して、課題を解決していく力を育てます。今回の改訂では、この学習方法にもとづいた授業改善がおこなわれることになります。

(3)プログラミング教育の導入
 現代の社会ではコンピュータの役割が一層高まり、社会の在り方が大きく変化しつつあります。予測ができない社会において、子どもたちが未来を生き抜く力を身につけるために、情報活用能力の育成が掲げられました。今回の改訂では、中学校・高校に加え、小学校でもプログラミング教育が必修化されます。これは、文字入力などのパソコンの扱い方を身に付けるだけでなく、コンピュータが動くしくみを理解することで、小学校の段階から論理的な思考力や創造性をはぐくむことを目標としています。これに関連し、各教科において、ICT(情報通信技術)を活用した学習活動がより重要となってきます。

 上記にあげた3つのポイント以外にも、社会の動きに応じて大きく変更される教科があります。例えば体育では、2020 年の東京オリンピック・パラリンピック開催を受けて、国際的なスポーツ大会の役割やオリンピックで行われるスポーツの意義などを学習する項目が追加されました。また、社会では、選挙権が18歳以上に引き下げられたことから、主権者教育を充実させる内容が盛り込まれました。
 今回公示された学習指導要領をもとに、各教科書会社が検定用の教科書を作成します。2020 年から開始される新学習指導要領の実施に向けて、引き続き、新学習指導要領の分析を続けていく必要があります。(文/学林舎編集部)