本文へスキップ

教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

【GAKURINSHA TOPICS】学習教育の行き先 算数どこでつまずく「割合」

 今回も、算数でつまずきやすいといわれている単元の内容について分析をしていきます。最終回の第5 回は「割合」です。
 割合は、第5 学年で履修する内容ですが、第4 学年までに履修する内容と連動しています。ですから、割合でつまずく場合には、それまでに習った内容の理解が不十分であることが原因だと考えられます。
 ここでは、割合のつまずきポイントとその対処法を以下にまとめます。

@もとにする量と比べる量の違いがわからない。

 割合とは、比べる量がもとにする量のどれだけにあたるかを表すときに使われます。実は、第2・3 年で学習した「倍」の考え方が割合の土台になっています。例えば、「私は20 枚、妹は5 枚の色紙を持っています。」という問題で考えると、「私の持っている色紙は、妹の持っている色紙の何倍ですか。」は倍の問題、「妹の持っている色紙の枚数をもとにするとき、私の持っている色紙の枚数の割合はどれだけですか。」は割合の問題になります。
 どちらも「20÷5」で求めることができますが、子どもにとっては後者の方が難しいことを問われていると感じます。また、「私の持っている色紙の枚数をもとにするとき、妹の持っている色紙の枚数の割合はどれだけですか。」という問題になると、答えが整数ではなく、分数や小数になるため、一気に難しく感じます。「もとにする量」を1 とするときに「比べる量」は「もとにする量」のどれくらいにあたるのかを視覚的に捉えさせることが大切です。
 したがって、線分図をかいて、「もとにする量」が何になるのかを認識させることが重要だと考えられます。


A小数と百分率、歩合の違いがわからない。

 割合には、小数、百分率、歩合の表し方があります。
 この複数の表し方が、子どもが割合でつまずきやすいポイントの1 つになります。例えば、「200 円の35%は何円ですか。」という問題を考えるときに、百分率の35%を0.35 に直す必要がありますが、割合が苦手な子どもは、35%を0.35 に直さず「200×35」と考えてしまいます。100%=1、10 割=1 を基準にして、百分率や歩合を小数で表し、くり返し練習することが有効的だと考えられます。

Bどの式を立てるのかがわからない。

 「割合」、「もとにする量」、「比べる量」を求めるには、それぞれ異なる式を立てる必要があります。3 つの求める式を暗記して、そこに数値を当てはめて答えを導き出すこともできますが、そうすると表面上の理解にとどまり、つまずきを避けることには繋がらない可能性があります。式を立てる前には、「比べる量がもとにする量のどれだけにあたるか。」という点に立ち返って、問題文から「もとにする量」、「比べらる量」がどれかを見分ける練習をくり返すことが効果的だと考えられます。

 今回は、割合について分析しました。割合は日常生活にも登場するので、できるだけ生活の場面に置き換えて考えさせると理解が深まります。例えば、子どもと一緒に買い物に行き、「500 円の品物の2 割引きの値段はいくら?」などと質問をすることによって、割合を身近なものとして考えさせることができます。野球が好きな子どもなら、野球の打率などを使って割合を考えさせることもできます。身近なものを使って、割合を考えさせるようにはたらきかけていくことが大切です。(文/学林舎編集部)

【関連商品】
割合の世界−導入型算数教材
割合を理解させることに特化した教材です。