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○Cross Road 第74回 若者の政治への関心 文/吉田 良治

 昨年から18 歳に選挙権が与えられ、早ければ高校生から政治参加が可能となりました。今月は衆議院の解散による衆議院議員選挙があり、18、19 歳にとっては最初の政権選択選挙となります。高校では模擬選挙をするところもあり、生徒の政治への関心を高める取り組みも進んでいます。長年若者の政治離れが叫ばれてきた中、特に高校生で選挙に対する意識は高く、総務省によると昨年の参議院選挙では18 歳の投票率は51.17%と、高い数字が出ていました。ただ大学生や社会人の多い19 歳の投票率は39.66%と、模擬選挙の授業を実施する高校もあることから18 歳に比べ低い投票率となっています。但し、全体の投票率が54.7%ですので、18 歳世代でも平均を下回っていることになり、まだまだ若者世代の政治への関心は、低い水準にあるといえます。18 歳選挙権実施前の平成26 年の衆議院議員選挙では、20 歳代の投票率が最も低い32.58%で、年代が上がるごとに投票率も上昇する傾向があり、60歳代が68.28%で最も高い数字を出していました。
 私は以前、神戸と京都の大学でアメリカンフットボールのコーチをした際、選挙権のある学生は選挙のある時必ず投票に行くことを指導していました。自分の住む町や国、自分の将来に責任を持つことは、学生であっても社会の一員という自覚をもって生きていくことが重要となります。大学生が卒業したら新社会人という言われ方をしますが、学生も社会の一員という意味では立派な社会人であるべきです。就職して収入を得ることだけが社会人ではありません。選挙権を持っているなら当然一国民としての権利を持っているわけで、その権利を行使することは国民としての義務でもあります。どの政党のどの候補に入れるのかは、それぞれの考えで決めるものですが、選挙に行くことは選挙権がある以上、投票に行くことは当然のこととなります。
 2011 年10 月に、当時阪神タイガースに在籍していたマット・マートンと一緒に、大学で授業をしたことがありました。その時授業のテーマの中に、若者の政治への関心もありました。その翌月には大阪で大阪市長・府知事のダブル選挙があり、大阪では政治への関心も高まっていました。そこで私はマートンに大学生にも政治への関心を高めるよう呼び掛けよう、と打ち合わせで話し合い授業の準備をしていきました。
 マートンが授業で学生たちに伝えたことはとてもシンプルで、自分の人生に責任を持つのは自分しかいない。政治に関心を持つということは、自分の将来に責任を持つことを意味する! と伝えました。アメリカでは日本より早く18 歳で選挙権を持てていたため、マートンも選挙権を持って以降すべての大統領選挙で投票をしてきたことを学生たちに伝えました。
 アメリカの家庭では物心がついた子どもに、大統領の一般教書演説を聞かせることが一般的です。自分の支持政党の大統領でなくても、国のトップが国民に何を伝えようとしているのか、子どもにもしっかり意識付けしていきます。大人が子どもに、自分の将来と社会との関わり、国の将来についてしっかり意識付けすることが、政治への関心の最も重要なポイントといえます。(つづく)


吉田良治さんBlog
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