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【GAKURINSHA TOPICS】教育の行き先 センター試験廃止に伴う学習準備を考える

  2020 年度から、大学入試が変わります。現行のセンター試験が廃止され、「大学入学共通テスト」が実施される予定です。これに伴い、従来の択一式問題に加えて、記述式問題が導入され、多様な観点から評価されることになります。このような変化に対して、子どもたちはどのように対応していくべきでしょうか。小学校や中学校などでどのように準備しておくべきか、検討します。

□記述式問題の導入

 2020 年度から実施される「大学入学共通テスト」では、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力」を評価するために、大学入試センターは、国語と数学において記述式問題の導入を検討しています。国語は80 〜 120 字程度の記述式問題を含め3問程度、数学は数式・問題解決の方略などを問う問題3問程度が出題される予定です。また、2024 年度からは、地理歴史・公民分野と理科分野においても、記述式問題が導入される予定です。この流れを受けて、高校入試や中学入試においても、記述式の問題を採用した学校が出てきています。また、学校教育の現場では、この変化に対応するために、小学校低学年から「主体的・対話的で深い学び」を取り入れ、教師が一方的に授業を行うのではなく、生徒同士の主体的な関わりや対話を推し進めて思考力や表現力を育むという動きも見られます。
 記述式の問題には、知識の暗記だけでは対応できません。問題の内容をしっかりと読み取り、思考し、また論理を組み立て、相手に伝えることが求められます。これらの能力を身につけるためには、日常的なトレーニングが必要です。まずは、ニュースの内容を自分の言葉でまとめて文章にしてみる、感想や意見をだれかと共有し合うなど、自己表現の場をつくり、練習を積んでいくことが大切です。


□英語の4技能評価への転換

 英語については、現行のセンター試験では「読む」、「聞く」の2技能のみが評価されていますが、2020 年度以降は「読む」、「聞く」、「書く」、「話す」の4技能を評価する体制に変わります。2023 年度までは、「読む」、「聞く」の2技能に特化した「大学入学共通テスト」と4技能を評価できる外部の認定試験を併用する予定で、各大学は一方もしくは両方を活用することができます。
そして2024 年度からは、評価基準は認定試験のみにしぼられる予定です。
 では、どの程度の技能が必要になるのでしょうか。中央教育審議会では、小・中・高等学校における到達レベルの指標を、聞くこと、読むこと、話すこと(やりとり)、話すこと(発表)、書くことに区分して提示しています。例えば、小学校では、アルファベットの文字や発音の認識、簡単な挨拶、ごく短い文の表現・理解など、中学校では、日常生活における簡単な文章の理解・表現、身近な話題について自分の意見やその理由を簡単に話すことなどを目標と定めています。今後の試験の変化に対応するためにも、これらの指標を参考に、さまざまな技能を育む総合的な学習をコツコツと進めていくことが必要です。
 「大学入学共通テスト」への移行に伴い、「知識・理解」だけではなく多面的な技能が求められるようになっています。それらは一朝一夕で身につけられるものではありません。大学入試間近になってあせることがないよう、小・中学生のころから少しずつ準備していくことが大切です。(文/学林舎編集部)