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○Cross Road 第80回 プロ野球選手から学ぶ読書論 文/吉田 良治

  今年のプロ野球はメジャーリーグに挑戦している二刀流大谷翔平選手の話題でもちきりです。開幕から投打での活躍、特に 3 試合連続ホームランや 7 回途中までパーフェクトピッチングと、まさに日本の二刀流が野球の本場アメリカで大暴れしています。シーズンはまだ始まったばかりですが、オープン戦で得た経験が本番でしっかり活かされています。
 広い国土のアメリカを転戦する過酷な環境で、スランプもあるでしょうが、これからも素晴らしい活躍を期待します。
 さて、日本のプロ野球では大谷選手の高校(花巻東高校)の先輩で、昨年パリーグの最多勝利と最優秀防御率の二冠を達成した、西武ライオンズの菊池雄星選手が、次のメジャーリーグの目玉と目されています。日本球界ナンバーワン左腕には、すでに獲得に向けて動いている MLB 球団もあります。
 その菊池選手は大の読書家として知られています。毎週 3 冊は本を読むのだそうです。多い日には一日に本を 5 冊読んだこともあるのだとか。時間があれば一日中書店で過ごすことも苦にはならないそうです。所属する西武ライオンズはパリーグのチームです。北は北海道の日本ハムファイターズ、南は福岡のソフトバンクホークスと、試合の遠征で移動距離は長いのですが、その時間は読書に持ってこいといえるのかもしれません。菊池選手の活躍の秘訣は読書にあるといえるかもしれません。
 菊池選手がなぜ読書をするのか、その理由は、“ 野球しか知らない人間にはなりたくない ”のだそうです。そして自分の周りにある、自分の知らないことに対し、“ なせ ”という疑問が沸き起こり、その“ なぜ ”をほったらかしにしたくない・解き明かしたい“ 欲が沸いてくるのだそうです。その“ なぜ ”の答えを見出す一つの方法が、本を読むことなのだそうです。
 菊池選手は野球以外の分野の人と話すとき、その人の考えや生き方を理解するために、自分も幅広い知識や教養を身につけておくことが必要と考え、そのために読書はとても重要になる、とのこと。野球だけでなく色々なことに関心を持ち、幅広く知識や教養を身につけることは、人間力を育むこと・人間的な成長に欠かすことができません。
 近年大学生の読書量が激減し、一日の読書 0 時間が50%以上いるといわれています。アメリカの大学なら電話帳のような分厚い専門書を年間に 4 〜 500 冊読破しなければいけない、といわれています。アメリカでは図書館が 24 時間開いている大学も少なくありません。そして自習室は学生であふれかえっています。
 近年日本の大学の世界的なランキングで評価が下がり、大学生の質の低下も叫ばれています。大学生になってからできることには限りがありますので、子どものころからの読書の習慣を身につけておくことがとても重要になります。子どもが読書をしたい、という意欲がないと、読書習慣が定着することはありません。
 キーワードは菊池選手の言葉、“ なぜ ”という疑問を常に持ち、その“ なぜ ”を解き明かしたいという“ 欲 ”が沸き起こるような環境を作ること、それは親や教師など大人の役割になっていきます。
 スポーツも上手になるのは常に“ うまくなりたい! ”という“ 欲 ”が重要です。読書も“ 知りたい ”という“ 欲 ”が沸き起こるように、大人がうまく導いてあげるようにしましょう。(つづく)


吉田良治さんBlog
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