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【GAKURINSHA TOPICS】学習指導要領改訂によって教科書どう変わる? −英語編

 新学習指導要領では、「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」、「学びに向かう力、人間性等」の3つの柱の目標が掲げられています。これらの目標のもとに改訂された、外国語[外国語活動・英語]と国語の新しい指導要領について、具体的な内容を整理します。

【英語】

(1)小学校 外国語活動・外国語[英語]
 学習指導要領の改訂に伴い、これまで小学校5、6年生で行われてきた外国語活動が小学校3年生から開始されます。2020年度から全面的に小学校3、4年生での外国語活動がスタートし、小学校5、6年生で英語が科目として新設されます。新学習指導要領に定められた小学校英語の目標を紹介し、小学校3、4年生での外国語活動が現行のものからどのように変わるのか、また、小学校5、6年生で教科化されることによって何が変わるのかを解説します。

1.目標
 現行の学習指導要領では、外国語活動の目標は「(省略)コミュニケーション能力の素地を養う」と簡潔に記されていましたが、改訂後は5領域(聞くこと、読むこと、話すこと[やり取り]、話すこと[発表]、書くこと)のそれぞれに具体的な到達目標を設定しています。(小学校3、4年生は「聞くこと」、話すこと[やり取り]、話すこと[発表]の3領域。)例えば、外国語[英語]の「聞くこと」では、「簡単な語句や基本的な表現を聞き取ることができるようにする」、「具体的な情報を聞き取ることができるようにする」、「短い話の概要を捉えることができるようにする」とあり、より実践的なコミュニケーションの場を想定した、基礎的な技能を身に付けることが目標になっていることがうかがえます。

2.内容
@小学校3、4年生 外国語活動
 新学習指導要領の目標の3つの柱のうち「知識及び技能」と「思考力、判断力、表現力等」の2つに分けて示されています。「思考力、判断力、表現力等」では、さらに「言語活動に関する事項」と「言語の働きに関する事項」に分けて、具体的な内容があげられており、特徴的なものとして、下記のような項目があります。

・言語活動に関する事項
聞くこと
(ア) 身近で簡単な事柄に関する短い話を聞いておおよその内容を分かったりする活動。
(イ) 身近な人や身の回りの物に関する簡単な語句や基本的な表現を聞いて、それらを表すイラストや写真などと結び付ける活動。
(ウ) 文字の読み方が発音されるのを聞いて、活字体で書かれた文字と結び付ける活動。
(中略)

話すこと[発表]
(ア) 身の回りの物の数や形状などについて、人前で実物やイラスト、写真などを見せながら話す活動。
(イ) 自分の好き嫌いや欲しい物などについて、人前で実物やイラスト、写真などを見せながら話す活動。
(ウ) 時刻や曜日、場所など、日常生活に関する身近で簡単な事柄について、人前で実物やイラスト、写真などを見せながら、自分の考えや気持ちなどを話す活動。

 また、「指導計画の作成と内容の取扱い」においては、ペア・ワークやグループ・ワークなどの学習形態についての工夫も求められています。

A小学校5、6年生 外国語[英語]
 取り扱うべき内容の「知識及び技能」において、これまでの外国語活動の指導要領にはなかった言語材料という言葉を使って具体的に明示されています。言語材料は中学校の指導要領で使用されてきた用語ですが、今回、小学校にも具体的な文法事項が記載されました。現行の中学校の指導要領から一部、内容が移行したことによるものです。
 移行内容には、下記のようなものがあります。(一部を抜粋)

1.文
・単文
・肯定、否定の平叙文
・肯定、否定の命令文

・疑問文のうち、be動詞で始まるものや助動詞(can、doなど)で始まるもの、疑問詞(who、what、when、where、why、how)で始まるもの
・代名詞のうち、I、you、he、sheなどの基本的なものを含むもの
・動名詞や過去形のうち、活用頻度の高い基本的なものを含むもの

2.文構造
・[主語+動詞]
・[主語+動詞+補語]のうち、主語+be動詞+ 名詞・代名詞・形容詞

・[主語+動詞+目的語]のうち、主語+動詞+名詞・代名詞

 これらの言語材料は、これまでの中学校と同じように扱うのではなく、「文法の用語や用法の指導に偏ることがないよう配慮して、言語活動と効果的に関連付けて指導すること」という条件が示されています。

(2)中学校 外国語[英語]

1.目標
 中学校でも、小学校と同じように5領域(聞くこと、読むこと、話すこと[やり取り]、話すこと[発表]、書くこと)のそれぞれに具体的な到達目標を設定しています。小学校での英語、とくに聞くこと、読むことを中心とした学習をふまえ、日常的なことや関心のあることを中心に、「できるようになること」があげられています。(一部を抜粋)

聞くこと
(ア) はっきりと話されれば、日常的な話題について、必要な情報を聞き取ることができるようにする。
(イ) はっきりと話されれば、日常的な話題について、話の概要を捉えることができるようにする。

ウ はっきりと話されれば、社会的な話題について、短い説明の要点を捉えることができるようにする。

2.内容
 新学習指導要領の目標の3つの柱のうち、「知識及び技能」と「思考力、判断力、表現力等」の2つに分けて示されています。中学校の内容が小学校5、6年に移行したことに合わせて、「知識及び技能」の言語材料に変更がみられます。新たに追加されたものは次の通りです。

・感嘆文のうち基本的なものthatで始まる節
・主語+動詞+間接目的語+whatなどで始まる節

・主語+動詞+目的語+原形不定詞
・主語+be動詞+形容詞+thatで始まる節
・現在完了進行形
・仮定法のうち基本的なもの

 また、中学校3年間で扱う語数を1600〜1800語程度とし、小学校で学習した600〜700語と合わせると、約2500語を中学修了までに学習することになります。これは現行の1200語からの大幅な増加になります。
 なお、「指導計画の作成と内容の取扱い」において、「小学校第3学年から第6学年までに扱った簡単な語句や基本的な表現などの学習内容を繰り返し指導し定着を図ること」とあり、小学校との接続にも留意されています。(文/学林舎編集部)