本文へスキップ

教材出版 学林舎は学習教材の制作・販売、教育商材(理科実験工作教材・アメリカの教科書など)を取り扱っています。

学林舎NEWS 2016.12.12 個性を特化する

特化 =他の人にはできない能力を身につけること

○社会科の学習目標を考える

 社会科の学習を何のためにするか考えたことがありますか。学生なら「定期テストで必要だから」「入試科目にあるから」かも知れません。しかし、大人になって振り返るとこの学習目標、目的ではと考えます。
 どうして社会科を学習するのか、考えてみることにします。「考える」ことを子どもと一緒にはじめてみましょう。考える前に確認しておきたいことがあります。それは社会科が決して暗記科目ではないということです。社会科の学習目標は、世界と自分を正確に分析することにあります。

○哲学、思想形成のデータ
 
 人間が生きていく上でもとになるのは哲学であり、思想です。歴史的に<偉大>といわれる人だけが哲学、思想をもっているわけではありません。名も知られていない一人ひとりの生活者が生きていく上でもっている考え方が哲学であり、思想です。
 これは、閉じこもって一人考えていく中で生まれるものではありません。身のまわりで起こっていること、日本や世界で起こっていること、歴史の流れ、地理的な条件など様々な情報を分析し、考える中で生まれてきます。
 英語や国語、数学、理科などはこのことを考える上で必要で、また欠くことのできない科目です。社会科の学習を通して、自分自身のこと、日本のこと、世界のことを考える力を身につることが可能です。

○考えるテーマをみつける

 先日、スウェーデンの中学社会の教科書を見る機会がありました。日本の教科書と大きくちがう点に気づきました。私が見たのは中学2年に相当する学年の教科書で、「あなた自身の社会」という題がついていました。この教科書では多くの情報が示され、その上で「一般道路での最高時速を、時速90キロから70キロに下げる」ことについて、「あなたはどう思いますか。討論しましょう。」という具体的な「課題」が与えられています。
 この教科の目的は明らかです。世界を見る目、人間を見る目、自分自身を見る目を養う学習の<素材>としてあるのです。あなたががおもしろいと思ったこと、考えてみようと思った<学習>をすることによって、個性が生まれ、深めていくことによって特化します。


 個性は学習、学びによって生まれます。
 その学習、学びを深めていくことがあなた自身を特徴化=特化していきます。
 あの人は特別だからと言う言葉を大人の社会ではよく聞きます。では、その人がなぜ特別な人になったかを分析していくと、日々の学習、学びの継続が必ずあります。特別な人も最初から特別ではありません。必ず特別になるための理由があります。
 物事を分析する力、観察力は科目学習を深めていくことによって、身につく学びの技法です。文部科学省の推奨するアクティブラーニングは、学習、学びを深めることにあります。子どもたちと一緒にもう一度、科目学習を深めていくことを現場は要求されているのです。


※上記のスウェーデンの教科書は、次の出版社から出版されていますので書店などでとりよせられます。「あなた自身の社会」(新評論 2200円)(文/学林舎 北岡)