2018.02.17

【GAKURINSHA TOPICS】
2018年学習の行き先 準備する大切さを考える

 学力が伸び悩んでいる子どもたちは少なくありませんが、一体何が原因なのでしょうか。その原因のひとつに「準備不足」が挙げられます。ただ漠然と「成績を上げよう」「勉強しよう」と意気込んでも、その筋道が正しくなければあまりうまくいきません。今回は、学習のために何を準備し、どのようなタイムマネージメントをしていけばよいか、その一例を紹介します。

■学習のための準備
学習を始める前には、以下の3つの準備をする必要があります。ここでは、具体的に「定期テスト対策」を例にとって解説していきます。

(1)目標を決める
まず、目標を決めます。目標の内容によって「やるべきこと」、そして「やるべきことにかける時間」がイメージできるからです。目標は、「次の定期テストで平均70 点をとる」など、具体的に決めることが大切です。そして、その目標を見つけるためには、自分が今どのような状況にあり、どうなりたいのかを分析することが必要です。

(2)目標を達成するためにやるべきことをリスト化する
目標が決まったら、目標を達成するためにやるべきことをリスト化します。「次の定期テストで平均70 点をとるためには、苦手な数学を前回より20 点上げなければならないので、出題範囲のワークを2回は解き直す」といったように、各教科、テスト本番までにやるべきことを書き出して、TO DO リストを作成しましょう。

(3)長期スケジュールと短期スケジュールを立てる
次にスケジュールを立てます。ここで大切なのは、長期スケジュールと短期スケジュールの2種類を立てるということです。長期スケジュールとは、「定期テスト2週間前から勉強を開始し、1週間前には基礎学習を終え、最後の3日間で模擬演習をする」といったような、おおまかなスケジュールのことです。(2)で作成したTO DO リストを参照しながら、学習の開始時期と、大きな流れを決めます。短期スケジュールとは、「今日は数学のワークp.20 ~ p.28 と英語のワークp.35 ~ p.40 をする」といったような、1日単位で具体的に何をするかを定めたスケジュールのことです。

■有効なタイムマネージメント
タイムマネージメントとは、単にスケジュールをこなすということではありません。いかに効果的に目標に向かってものごとを実行するか、というプロセスが重要です。

(1)TO DO リストは可能な限り具体的にする
やるべきことをTO DO リストに書き出す際、可能な限り具体的に記入します。「数学を勉強する」ではなく、「数学のp.20 ~ p.28 まで問題を解く」「その答え合わせをする」「間違えた問題を解き直す」といったように、作業内容を明確にします。また、その作業が終わったら、「できた項目に〇をつける」など、終わったことを実感できるような作業を取り入れることで、達成感を味わえます。

(2)時間制限つきのスケジュールを立てる
短期スケジュールを立てるときに大切なことがあります。それは「時間に制限を設けること」です。「今日は数学を2時間、英語を1時間勉強する」といったように、具体的に行うタスクをもとに目標時間を設定しましょう。時間の制限を設けずに進めると、途中で集中力が切れてしまい、結果として無意味に時間だけが過ぎてしまうことが多いからです。終わりの時間がはっきりすると、その時間までに終わらせようと集中力が増し、効率的な学習ができます。ただし、時間に囚われすぎないように気をつけましょう。

■まとめ

 ここまで、学習のための準備とタイムマネージメント方法について紹介してきましたが、これらは、何も学生時代の勉強に限ったことではありません。国際化が進む現代では、「自分で考え、自分で行動する」人材が求められています。自身を律するためにも、自分なりの準備やタイムマネージメント方法を確立していきましょう。(文/学林舎編集部)