2019.07.19

2019年教育の行き先 夏休みに向けて

  子どもたちにとって、とても楽しみな夏休みが始まります。夏休みをどのように過ごすのか、計画は立てていますか。計画を立てずに自堕落に過ごしてしまうと、あっという間に生活リズムが乱れてしまいます。長いように思えて短い夏休みを子どもたちが有意義に過ごし、そして、成長の機会となるように、子どもと一緒にスケジュールを立ててみましょう。
 まずは、夏休みの「目標」を立てましょう。夏休みは、子どもにとって一年で一番長い休みです。この期間の時間の使い方次第で、いくらでも成長することができます。子どもたち自身が夏休みが終わったときにどんな自分になっていたいのか、夏休みの間にどんなことをやってみたいのか、などを考えさせてみましょう。勉強や遊びに関することなど、子どもと会話しながら、紙に書き出します。例えば、「計算が速くなりたい」、「ピアノの曲を弾けるようになりたい」、「サッカーのドリブルがうまくなりたい」など、いろいろなことを考えさせてみるとよいでしょう。その中から、夏休みの間に実践できそうなものを取り上げ、夏休み全体の「目標」を立てましょう。また、その「目標」を達成するためには何をしなければならないのかを具体的に考えてみましょう。
 次に、宿題といった、「やらなければならないこと」を挙げてみましょう。子どもたちは、時間を管理することが苦手です。特に夏休みが始まった当初は、たくさんの時間があるように感じるものですが、無計画に過ごしてしまうと、宿題が思うように終わらず、あせってしまうという結果になります。そこで、夏休みが始まる前に「やらなければならないこと」を確認して、それらをいつやるべきか、どれだけの時間が必要なのかを考えてみることが大切です。
 「目標」と「やらなければならないこと」を決めたら、次は1日のスケジュールを立てていきます。計画表を用意して、書き込みながら進めるとわかりやすいです。
 まずは、起床時間と就寝時間、食事、風呂など、1日の中で必ず必要な時間を決めましょう。学校へ行っているときは、必然的にこれらの時間が定まりますが、夏休みの間に、好きな時間に起きて好きな時間に寝るような生活をくり返していると、どんどん生活リズムが乱れてしまいます。早寝早起きを継続して、規則正しい生活習慣を身につけておきましょう。
 次に、1日の中で「やらなければならないこと」をする時間を決めましょう。宿題に関しては、1日にどれだけの量をすればよいのかを考えさせましょう。例えば、ドリルを5ページ進めるなど、具体的に考えるとよいでしょう。(このときに、毎日そのペースで宿題を進めれば、夏休みの間に終わるかどうかも計算してみましょう。)
 最後に、「目標」を達成するためにすることの時間を書き込みましょう。これも、具体的にどんなことをすればよいのかを考えさせましょう。
日によっては、スケジュール通りに実践できない日もあると思います。実践できた日には、シールを貼る、スタンプを押すなどして、子どもに達成感を味わわせることが大切です。

 「できた」という感覚を1つずつ積み重ねながら、目標の達成に向けて努力できるように工夫しましょう。夏休みの終わりには、始めに立てた目標を振り返って、どれだけ達成できたのかを子どもと一緒に話し合いましょう。そして、夏休み明けからの学校生活につなげていってください。
(文/学林舎編集部)