2019年 学習の行き先 英語多読をはじめてみる
「多読」というのは、文字通り「多く読む」という意味です。英語の本を多く読むには時間がかかると思われるかもしれません。しかし、単語を書いて覚えたり、難しい問題集に向かって勉強したりするよりも、多読のほうが自然に、早く、言葉を身につけることができると言われています。
とにかく何でもいいから、英語をたくさん読むのだ、と考えると、なんだか気が重いですね。大きな書店の洋書コーナーには、分厚い本がたくさん並んでいます。意を決して手に取り、開いてみると、英文がびっしり…。「この単語はどういう意味だろう…」「これが主語だから…」なんて考えてしまうと、1ページ読むのに、どれだけ時間がかかることでしょう。とても続きそうもありません。
本をたくさん読むためには、楽しむことが大切です。いきなり難しいものから始めるのではなく、絵本のように、文字が少なく、ストーリーがわかりやすそうなものから始めてみるのがいいでしょう。絵があれば、理解の助けにもなります。絵本なんて、とバカにせず、自分の英語のレベルを考えて、まず手に取ってみましょう。ほとんど文字がない絵本から、少し文字が多い絵本、文字が多く絵がほとんどない物語、と少しずつレベルアップしていけばいいのです。無理をせず続けていけば、分厚いペーパーバックがきっと読めるようになります。
英語の本をたくさん読むためのコツをいくつかご紹介しましょう。
まず、和訳を考えたり、辞書を頼ったりしないこと。Once upon a time,「むかしむかし」、on a hot summer day,「ある暑い夏の日に」、a grasshopper was singing.「キリギリスが歌っていました」というふうに、ついつい少しずつ、あるいは文を全部、日本語に置き換えようとしがちです。これでは、知らない単語が出てきたとたんに、詰まってしまいます。それをひとつひとつ辞書で調べると、読む作業がそこで止まってしまいますね。知らない言葉は、日本語にもあるのですから、英語にもたくさんあってあたりまえだと割り切って、気にせず読み進めていきましょう。「grasshopperってなんだろう?」と思ったとしても、なんとなくイメージしながら読み進めていけばよいのです。日本語には置き換えられなくても、英語のまま理解し、イメージできる単語がいつの間にか増えていきます。
次に、意味がよくわからないところでいつまでも止まっていないこと。日本語の本を読んでいても、何を言っているのかがよくわからないところはありますね。同じように、英語の本でも、知らない単語がたくさん続いて、何を言っているのかわからなくなったら、思い切ってそこは飛ばしてしまうのです。何度も読んで理解することに時間を使わず、どんどん進めていきましょう。
最後に、どうしても楽しくなければ、その本は読むのをやめてしまいましょう。単語の意味を気にせず、よくわからないところを飛ばして読み進めてはみたものの、興味を持てない話、自分が楽しいと思えない話を無理に最後まで読む必要はありません。おもしろくないな、と思ったら、別の本を読み始めましょう。改めて辞書を持ってきて単語を調べ直す時間はもったいない。興味を持って読める本は、他にいくらでもあるはずです。すぐにやめられるように、図書館を有効に利用するのもひとつの手段です。
英字新聞を読んでみるのも、簡単に多読できる方法のひとつです。新聞記事だと、世の中の動きや、スポーツなど、知っていることが英語になっているので、読みやすいでしょう。無料のものや、月ごとの料金が決められているものなど、いくつもありますから、【英字新聞 中学生】などのキーワードで検索して、自分に合ったものを見つけてみてください。
学林舎では、英語学習=言葉としての英語を身につけるために、アメリカの小学校で利用されているAll English教材やレベル別に800~2,000冊が多読できる「Raz-kids」などのデジタル教材を推奨しています。「Raz-kids」は、無料トライアルなどができますので、一度、お試し下さい。
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