2020.02.25

読解の時間を増やしたい

助詞の役割を考える

 

 子どもたち(小学校6年生~中学生)の「読解の時間を増やしたい」を理由に制作されたのが「成長する思考力GTシリーズ国語 読解力特化」です。

 この教材の特徴は、大きく2つあります。

 

(1)長文を3 分割して読解問題を学習、最後に長文をもう一度読ませ、要約・表現力を問う問題を学習。

読解力育てる

読解力育てる

読解力育てる

読解力育てる

読解力育てる

読解力育てる

読解力育てる

 

(2)物語文(1-3 回16P)は「博士の愛した数式(小川洋子著)」、説明文(4-6 回16P)は「国語は好きですか(外山滋比古著)」の2 種類の文章から構成されています。問題のための文章ではなく、文章を理解するための問題と位置づけています。そのため、学習者には学習前、学習後でもいいので、全文を読んでもらいたいと考えています。

 

 この教材の対象者は中学生と考えていますが、高校生で読解、表現力の基礎を強化したい生徒にも使えます。小学生であっても、成長する思考力GTシリーズ国語5-4 級を学習できる力があれば、辞書片手に学習することが可能です。

 

なぜ?表現力なのか

 

 学林舎はこの成長する思考力GTシリーズ国語に関して、4種類の教材「要約力特化」「文法力特化」「読解力特化」「表現力特化」を発刊してきました。この3 種類の教材発刊に関して、子どもたちに「思考する時間」を与えたいという想いが根幹にあります。先日もある塾の先生のお話を聞き、あらためて、子どもたちの多くが時間に支配され、ゆっくり考える時間が生活においても、学習においてもないということを実感しました。
 これは大人においても同じことかもしれません。デジタル化やSNS(Social Networking Service)の発達により時間は細分化され、分刻みで何かをしている時間が多くなりました。そのことにより、一人で考える、思考する時間は極端に少なくなり、人によっては、まったく失ってしまった場合も少なくありません。一人で思考する時間を失ったことによって、多くの表現する力を失ったと私は考えています。表現する力を養っていくには、言葉の深化が必要です。切り取られた情報を過剰に摂取して、知識量が増え、説明することは多様になったかもしれませんが、表現する力、自分の思考から生まれる言葉を育てることは難しいです。表現する力を育てて行くには、自分自身に問いかける思考の時間が必要です。

 

学習現場からの声

 

 成長段階の子どもには様々な学習、体験の経験化は必要です。そのためのトレーニング学習は必要不可欠です。問題なのは、バランスや距離感です。偏りすぎた学習は、学習者を固めます。一回、固まったものをほぐすには時間と労力が必要です。目の前の目的や目標を設定し超えていくことは、日々の学習には必要です。しかし、漠然とした目の前の目的や目標を設定し超えていくだけでは、自分が求める頂には到達することは難しいです。目的や目標に対しての自分の位置、距離感を意識する必要があります。バランスや距離感を保つためには思考する時間が必要です。
 学林舎は子どもたちの思考する時間、思考することの大切さを「成長する思考力GTシリーズ」を通して、伝えることができればと願っています。