2020.07.27

学林舎教材を使っている子どもたちから

 学林舎教材は、様々な学習シーンで、学習する子どもたちの状況にあわせて活用されている“素材”です。今回、私塾はやしで学んでいる子どもたちの様子を学習記録という形で紹介させていただきます。

 

成長するドリルシリーズ いきることば1(小学校1年生の学習記録より)

 

 いきることばシリーズは、漢字を切り離した存在で練習するのではなく、文脈(一文)から書写して、学習する教材です。学習記録を見ると、いきることばで学習した漢字を自分の体験と照らし合わして、文章を作成しています。教材で学習したことを、発展させて学習することは学びを深めます。

 

成長する思考力思考力GTシリーズ算数10級(小学校2年生の学習記録より)

学習の記録

 

 成長する思考力シリーズGT算数は、“考える学習”をテーマに、学習者に考えることを習慣づけていただくための教材です。この学習記録では、“考える学習”を実践した記録となっています。考えることを習慣づけていただくことによって、思考力は深まっていきます。

 

社会の力・理科の力 (小学校4年生の学習記録より)

 

 力シリーズは、学習者が読んでいくことによって、“知”を得ていく導入型の教材です。理科・社会に関しては、学習者の“知”を深めていくための調べ学習を要求する学習が組み込まれています。この学習記録は、まさにそれを実践した学習記録です。自分で調べていくことによって、学習は深まり、学ぶことの楽しさを発見していきます。

 私塾はやしでは、学林舎教材を基盤に様々な学習をおこなっています。その学習記録をご紹介いたします。

                    ひそかな楽しみ
私のひそかな楽しみと言うと、「ひそかではなく、『大胆』で『迷惑』をかける楽しみ」を思う。それは、音楽番組を大音量の60で聞くことだ。最近は、ラストシンデレラの主題歌「スターラブレーション」や「私がおばさんになっても」「ダイヤモンドだね」「赤いスイトピー」などを聞くのにはまっている。けれども、大音量で窓を全開にするのは迷惑すぎると思う。しかし、ストレス発散で歌えるし、気分もノリノリになって私には必要だと思う。だから、これからも続けようと思う。 接続詞作文より (小5 なつき)

                     ニンジン
ぼくは、店で、「ニンジンおまけしますよ」と言われている人を見たことがあります。その時、言われた人は、「家にありますよ」とことわりました。ぼくだったら、今ど使う時までとっておきます。何でことわったか知りたいです。 いきる教養 住んでいる町を調べる〈小2 ゆう〉

                   むきになった自分
弟が、「寝たときは、一秒で朝になった気分だね」と言った。ぼくは、「それは脳が働いているからじゃないの」と言った。なのに、弟は「脳が、休んでいるからじゃないの」と言った。ぼくは、むきになって、「ちがうよ。働いているからだよ」と言い返した。むきになると頭がカッカして、そのまま自分の気持ちを、相手の言ったことを押しつぶす感じで言う。〈小3 りょう〉

新聞を読んで (中学2年生の学習記録より)

学習の記録

 

 

宿題帳 (中学1年生)

学習の記録

 

<研究科>プレゼンテーションとレポート学習

小学校2年生の学習記録

学習の記録

 

 私塾はやしでは、学習が終わったあとに学習者は、今、思っていることや考えていることなどを先生に“表現”の学びのひとつとして、文章にして提出しています。その一文を紹介します。

〈一番はずかしかったこと〉
ぼくが遊んでいる時、知らない人が手をふっていたので、手をふったら、ぼくの後ろにいた人にふっていた。それがはずかしかった。 小3 堀口

かみの毛を切って、坊主で学校に行ったからはずかしかった。そうたくんも切ってて、なかまがいて「ふうっ」とした。 小3 れん

〈めんどくさいからしたくない〉
学校の、国語、算数、理科、社会のすべてがめんどくさい。もっと言うと、学校生活すべてがめんどくさい。やる気が出ない。やる気が出ないから頭の中に入らない。乗馬はやる気がある。なぜなら乗馬は面白く、馬と接し合えるからだ。やる気があると頭に入る。頭に入るからやる気が出る。 小6 開士

〈とにかくいちいち大げさな料理番組〉
テレビの料理番組では、「おいしくなれ」とか「愛情こめて」などと言っている。が、そんなことをしなくても、普通に作れば普通においしいと思う。インタビューする人は、「またそれか」と思うのではないかと思う。ぼくはそう思っている。答えるなら、「何々と何々を混ぜるからおいしくなる」と言う方がいいと思う。 小5 快

〈スマホ〉
私は月・土は半蔵門まで、火・木は「はやし」まで、綱島から電車に乗って通っている。電車の中では、老若男女関係なくみんながスマホばっかりいじっている。
スマホを持っていない私は、外を眺める。川向こうに夕日が沈むのが見える。スマホも欲しいけれど、こんな時間もいいなと思う。 中1 しおり

〈つまんない〉
授業がつまんない。プリントしかやらない。好きな英語までつまらなくなちゃった。
時々でいいから、英語問題に4~5人のメンバーで答えるようなゲームがしたい。例えば、今までやってきた文法を使った問題や、英語の伝言ゲームなどが楽しそうだ。聞いているだけでは眠くなる。受身だからだ。もっと工夫のある頭を使った授業がしたい。そうすれば、気持ちに弾みがつくのに。中2 さえ

トネリコのお庭
先生のお家にはね、トネリコっていう木があるんだよ。
けがをしっちゃったマジョが、『お願いです。けがをしてしまいましたのでお薬をください』と言うと、本当になおる木なのです。
5月になると、みどり色の若葉ですずしげなふうけいを、ひきたてているようです。
先生のお家の中から見ると、トネリコはきれいでやさしくお家を見まもるようなかんじです。「生きる教養 ことばにめぐりあう」 さおり 小3

 

 子どもたちの学習記録を見ていると、子どもたちの学習の様子が目に浮かびます。そして、子どもたちは“学びたい”という欲求が常にあるということも感じます。大人ができることは、教育・学習指導はもちろんですが、子どもたちの学びの意欲をかきたてる“環境”“素材提供”、そして学びを継続できるよう“対話”しつづけることの大切さをあらためて、今回の学習記録を見て感じました。教育現場におけるデジタル化は加速していきますが、デジタル化でないアナログ的な学習とどう共存させていくかが大きな課題になります。