2020.11.25

子供たちに考える時間を

家で学習

 今の子どもたちの多くは、情報を“選択”すること、日々のスケジュールをこなすことに追われています。ある小学生の1週間のスケジュールを聞くと、学校が終われば習い事(塾、スイミングスクール、ピアノ教室など)、土曜、日曜は習い事の発表会などなど。これを大人の仕事の世界にあてはめると大人たちは悲鳴をあげてしまうでしょう。子どもたちは仕事ではなく“未来、将来を築くための学習だから仕方がない”という人もいるかもしれません。しかし、それは本当でしょうか? 考える時間すらもなく、何かに打ち込むこと、打ち込ませることの先に待っているものは“何も残らない”人生の虚脱感に遮られるのではないでしょうか。一昔前、多くの子どもたちは受験戦争、学歴社会という言葉に取り囲まれ、学習の本質はおろか、未来への希望も忘れ、ただひたすら受験勉強をして学歴をあげることに邁進しました。その結果、どういう社会が今おとずれているのでしょうか。私たちは大人も考えなければいけない時期に来ています。そして、未来を築いていく子どもたちに“考える時間”をあたえていくことが、私たち大人の責務ではないでしょうか。(文/学林舎 北岡)