2021.07.30

普段できない学習を夏休みに

 夏休みの期間は、その過ごし方によって長くも短くも考えられます。子どもたちには是非「あっという間だった」という想いが刻まれるような学習をさせたいものです。
ここでは成長する思考力GTシリーズを軸にして考えてみます。
成長する思考力をすでに学習している、あるいはこれからはじめようとする子どもたちにとって、時間をたっぷりとれる夏休みは、絶好の学習機会となります。

成長する思考力GTシリーズ国語

 

〇成長する思考力は設問対応力を育てる教材

 それについてのべる前に、確認しておきたいことが2つあります。ひとつは、成長する思考力の教材としての守備範囲の確認ともいえるものです。成長する思考力では、あらかじめ問題が与えられています。つまり、設問の意味をどう読みとるか(読解するか)が学習目的の中心になります。問題解決能力を育てるための問題が成長する思考力には多く含まれているのです。したがって、まとまった文章あるいは書籍を読んで何が問題なのかを発見し、解決していくという、いわばそれぞれの子どもにとっての文章解読は別の学習になります。

成長する思考力GTシリーズ国語9級

 

〇成長する思考力は客観的表現力を育てる教材

 成長する思考力での記述表現は、あくまでも問題文でつかわれている言葉をもとに記述する範囲に限定されています。したがって、自分自身の考えをダイレクトに表現することではありません。成長する思考力での学習は、あくまでも<与えられた>範囲内でのものといえます。

成長する思考力GTシリーズ国語5級

 

〇夏休みだからできる成長する思考力を核とした周辺学習

 夏休みは「自分を表現する」をキーワードにして過ごすことを子どもたちに提案されたらいかがでしょうか。成長する思考力の周辺学習を取り込ませることによって、本当の成長する思考力効果が生まれるのではないでしょうか。紙芝居を作る、ビデオ映像を作るなどを成長する思考力を学習しながら作ってみてはいかがでしょうか。また、文章読解に不可欠な語彙力強化を百字練習とは違う観点から、自由レポートなどの記述学習、「~について自分はこう考える」などの文章作成までを子供たちに合わせて提案されたらいかがでしょうか。

 成長する思考力を基盤に周辺学習を充実させることが、子どもたちの表現力を育てる大きな機会になります。(文/学林舎 北岡)