2021.10.12
つながっていく共育を目指して
今から、35年前に制作された中学数学単元別は、当時、様々な反響があったことを制作者である父(故北岡輝紀)からよく聞きました。問題の次ページに解答がある中学数学単元別は「子どもが解答をマル写しする」「この教材を子どもに渡したら先生は何をするの?」などの様々な意見を受けました。それに対して、父は「マル写ししてもいい。マル写しをして、後で困るのは子ども自身だから」「先生は、子どもが学習するのを本を読みながら見守っていたらいい」。当時の“教えるというスタンス”から考えると信じられない返答だったかもしれません。
父の教材に対する想いは「教えられていては、学習者自身は成長しない」「自立した学習者は生まれない」「そのためには、教えるための教材ではなく、学習者自身が自ら学ぶ教材でないといけない」。父のこうした考えは、現在の社会を見透かしていたのかもしれません。
父の想いをどう“つないでいく”かが私自身にとっては大きな課題です。私は父のような教材をつくることはできません。しかし、“成長する思考力GTシリーズ”などの父とはちがった視点の教材を提案し、つくることはできます。もし、自分でつくることができないのであれば、世界中走り回って見つけだし、届けます。父の想いがつまった教材を継承していくことはもちろんのこと、進化させていくことが私の使命です。そして、父の教材理念・思想とも言うべき“自立学習”に対する想いは、様々な私塾の先生方によってすでに体現され、次世代へ継承されています。(文/北岡 響)
-
最新記事
-
カテゴリ
-
月別アーカイブ
- 2024年10月 (1)
- 2024年9月 (1)
- 2024年8月 (1)
- 2024年7月 (3)
- 2024年6月 (3)
- 2024年5月 (3)
- 2024年4月 (4)
- 2024年3月 (3)
- 2024年1月 (2)
- 2023年12月 (1)
- 2023年11月 (4)
- 2023年10月 (3)
- 2023年9月 (2)
- 2023年8月 (6)
- 2023年7月 (9)
- 2023年6月 (25)
- 2023年5月 (20)
- 2023年4月 (3)
- 2023年3月 (7)
- 2023年2月 (4)
- 2023年1月 (2)
- 2022年12月 (9)
- 2022年11月 (6)
- 2022年10月 (4)
- 2022年9月 (4)
- 2022年8月 (1)
- 2022年7月 (3)
- 2022年6月 (8)
- 2022年5月 (3)
- 2022年4月 (7)
- 2022年3月 (5)
- 2022年2月 (7)
- 2022年1月 (4)
- 2021年12月 (6)
- 2021年11月 (9)
- 2021年10月 (16)
- 2021年9月 (10)
- 2021年8月 (10)
- 2021年7月 (21)
- 2021年6月 (27)
- 2021年5月 (5)
- 2021年4月 (10)
- 2021年3月 (15)
- 2021年2月 (11)
- 2021年1月 (10)
- 2020年12月 (9)
- 2020年11月 (15)
- 2020年10月 (21)
- 2020年9月 (18)
- 2020年8月 (9)
- 2020年7月 (31)
- 2020年6月 (17)
- 2020年5月 (21)
- 2020年4月 (18)
- 2020年3月 (15)
- 2020年2月 (15)
- 2020年1月 (37)
- 2019年12月 (44)
- 2019年11月 (4)
- 2019年10月 (4)
- 2019年9月 (6)
- 2019年8月 (4)
- 2019年7月 (4)
- 2019年6月 (6)
- 2019年5月 (4)
- 2019年4月 (4)
- 2019年3月 (5)
- 2019年2月 (6)
- 2019年1月 (6)
- 2018年12月 (6)
- 2018年11月 (8)
- 2018年10月 (9)
- 2018年9月 (9)
- 2018年8月 (6)
- 2018年7月 (7)
- 2018年6月 (5)
- 2018年5月 (8)
- 2018年4月 (5)
- 2018年3月 (4)
- 2018年2月 (4)
- 2018年1月 (4)
- 2017年12月 (1)
- 2016年12月 (1)
- 2015年12月 (1)